曹洞宗
- 納骨堂
- 永代供養
大法寺 だいほうじ
本堂の裏手から玄海灘に浮かぶ姫島も一望できる佛國山 大法寺は、“隠れた魅力”がとても多いお寺。
特に県の文化財にも指定された薬師如来像は「馬転び薬師」との異名を取り、「馬から落ちる」→「参拝すれば落ちない」と験を担いだ受験生や予備校の先生が合格祈願に来られることもあるそうです。
はてさてその伝説とは…?詳しくは本文で。
寺院紹介
本堂の裏手から玄海灘に浮かぶ姫島も一望できる大法寺は、糸島の豊かな田園地帯に佇むお寺。
そして、隠れた「魅力」がとても多いお寺です。
その一つが「歴史」。寺院の開基は至徳元(1384)年と言われていますが、実は開基されたのは豪族や富豪などではなく、名も無き一般の女性で、深い信仰に突き動かされて建てたお寺だそう。
「貧しくても清らかな深い信仰心によって生まれた寺です。
だからこそ檀家や地域の皆様の心に寄り添い続けているのです」
と東田紀元住職は微笑まれます。
そしてもう一つが「仏像」。
特に本堂に安置されている薬師如来像は平安時代末期の作品と言われ、県の文化財にも指定されています。
この仏像は「馬転び薬師」の異名を取る高名な仏像なのですが、その理由は…というと。
「糸島の伝説によると、この仏像は以前は近隣の小さな祠に祀られていたそうです。
しかし祠が崩れ粗末に扱われていた時代があり、その時に疫病や不慮の事故が多く発生したとか。
また馬がお薬師様の前を通ると止まって動かず、無理に動かすと馬から落とされたそうです。
その後大法寺に祀られ、こうしたことは無くなりましたが、現在でも“馬転び薬師”として信仰を集めているんですよ」
と東田住職。
また「馬から落ちる」→「参拝すれば落ちない」、と験を担いだ受験生や予備校の先生が合格祈願に来られることもあるそうです♪
もう一つ注目したいのが檀信徒会館内に飾られている書。
実は大法寺は曹洞宗の大本山・總持寺の禅師、独住21世貫首であった梅田信隆和尚の生誕の地で、禅師様の書が数多く残されているのです。
住職の座右の銘である「而今(にこん)」もこの梅田禅師様にいただいた言葉とか――。
「而今とは“しかるに今”という意味。
今を精一杯生きているかを自分に問うことの大切さを教える言葉です。
私自身つねに謙虚な気持ちで“本当に自分の生き方はこれで良いのか。
今の生き方を自分に誇ることができるのか”と自問自答していますね」と東田住職。
深い歴史、豊かな自然、仏像、そして住職のお人柄――
大法寺はそんな魅力が詰まったお寺でした。
見学レポート
碧い海、緑広がる田園地帯を車で走り抜けると、美しく組み上げられた荘厳な石垣が見えてきました。
大法寺はその石垣の上に伽藍を構えられています。
本堂を包むように周囲をつつじが彩り、満開の季節は見ごたえ満点!
仏像については前述の通りですが、大法寺にはそのほかにも注目してほしいものがあります。
その一つが本堂の左横に飾られた布の束。ん…一枚一枚に「目目目」「足足足」などの文字が書かれていますが…?
これは参拝者が気になる部位を年の数だけ書いて快復の願を掛けたものだそう。
なぜこのようなことが始まったのでしょうか?
住職に聞いてみると――。
「もともと霊験を感じる薬師如来様の伝説がありますが、他にも理由があります。
というのも当寺は納骨をする際に、どなたからも供養を受けられない方の供養も「施餓鬼」として一緒に行うことが伝統となっているんです。
そうしたことから功徳のある寺と言われ、病気や怪我の回復祈願にお参りに来られることが多いですね。」
とご住職は優しく微笑まれます。
その笑顔を見ているだけで元気が出そうです!
ご住職は地域活動にも力を入れられ、数年前まで福岡県の文化財保護指導員をされていたとか。
地元の中学校にゲストティーチャーで呼ばれることもあり、地元の学校から子ども達が取材に来ることもあるそうです。
地域に愛され、根付いてきたお寺ならではですね♪
そんな魅力たっぷりの大法寺ですが、住職は「うちの寺ではなく檀家さんや地域の皆さんが素晴らしいのです」と、とても謙虚。
毎年1月7日には檀家さんと一緒に難民救済や災害の募金のための托鉢もされているそうです。
余談ですが、大法寺の坊守さんや先代の坊守さんはとても明るくて笑顔がチャーミングな素敵な方なんですよ~♪
(取材のときには、お土産に堀りたてのたけのこまでいただいちゃいました♪)
魅力満載の大法寺。
糸島にお越しの際はぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょうか?
お寺に保管されている大量の木魚!その理由は…!?
始めたきっかけは地域で独居の方が人知れず亡くなってしまったことだったそう。
「一人暮らしの方でも万一の際安否が確認できるよう、木魚をプレゼントし、毎朝叩いていてもらっています。
しかし木魚なんて叩いたことがない方が多いですよね。
そのために結成したのがこの“木魚を叩く会”です。」とご住職。
寄贈分だけでなく「叩く会」の活動用に木魚を80個ほど購入されたとか。
全員でいっせいに木魚を叩く様子はまさに壮観!ですよ♪
ボニージャックスもカバーした「吉井浜思ひ出の歌」は、大法寺で生まれた!
これは全国レベルの実力を誇る佐賀大学(旧・佐賀高等学校)水泳部唱歌「吉井浜思ひ出の歌」の歌碑で、北原白秋が作詞を監修、藤山一郎が作曲。そして、かのボニージャックスもカバーしている名曲なのです!
姫島やJR福吉駅前にもこの歌碑がありますが、この名曲は大法寺で生まれたものだとか!
なぜ、大法寺で生まれたのか?
それはお寺を訪ねたときにぜひご住職に聞いてみてくださいね♪
アクセス
交通アクセス:JR大入駅 徒歩22分