圓覚寺

臨済宗

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圓覚寺 はかた えんかくじ

博多 圓覚寺は鎌倉時代、本格的な禅の布教のために来日した蘭渓禅師が開山し、藤原道信氏、北条時頼氏によって建立された博多の名刹。
第17代住職より代々住職が千利休の奥義書「南方録」を継承し、茶道教室などを通して、茶の道と心を伝え継いでいます。

寺院紹介

円覚寺は鎌倉時代、本格的な禅の布教のために来日した蘭渓禅師が開山。
その後藤原道信氏、北条時頼氏によって建立された名刹です。

建立時期は蘭渓禅師が来日した寛元4(1246)年~宝治2(1248)年の間と考えられ、天正14年には千磐浜から現在の博多御供所町に移転しました。

ご本尊である阿弥陀如来様は蘭渓禅師が中国から持ってきたものと伝えられており、時を積み重ねながら厚い信仰と文化を守り継いできたお寺です。

そしてもう一つ、円覚寺で伝え継いでいるものがあります。
それは千利休の奥義書「南方録」をもとにした“茶と禅の心”。

大正初期に円覚寺の第十七世住職・龍淵猷山和尚が、黒田藩士・立花実山居士よりこの南方録を伝授されました。

以来円覚寺では住職が南方録を継承し、禅茶の茶道教室を通じて、南方流の茶の道と心をより多くの人に、分かりやすく伝えています。

「茶道では茶禅一味という言葉があります。
これは“茶道は禅から起こったものであるから、求めるところは禅と同一であるべきである”という意味で、南方流の茶道を学ぶことは、禅を学ぶこと、ひいては人格の向上にもつながると考えられています。
そのため、茶道教室でもお点前の前に庭掃除や拭き掃除なども行いますね。」
と第20代龍淵秀海住職。

また南方流では“道具選ぶべからず”“茶式論ずべからず”といった禅の教えと通じる茶道訓もあり、その茶道訓を身に着けることが南方流の稽古の大前提になるとのことです。

「茶道という赤い絨毯の上で、高価な道具を使って‥というイメージを持つ方がいますが、南方流は全然違うため最初は驚く人もいますね。
しかし、この教えに共感し、長く続いている人は人間的にも素晴らしい方が多いですよ」と龍淵住職は微笑まれます。

南方流の茶道教室は習い事ではなく「入門」となります。
作法や修行も茶道訓に基づいて行われるため、軽い気持ちで始めると続かないことも多いとか‥。
しかし稽古を続けることで“自らの成長”を実感する人も多く、70年間通い続けている方や、三世代で通っている方々も少なくないそうですよ!

四季折々の風情が香る禅寺の茶室でお茶をたしなむひとときは、日常の生活では味わえない心豊かな時間です。
初心者の方にもわかりやすく指導されていますので、ご興味がある方はぜひお寺に問い合わせくださいね。

見学レポート

古き良き博多の趣を残す博多区御供所町界隈。
この地区は、交通アクセス抜群の好立地でありながら、由緒ある有名寺院がずらりと並ぶ、別名「寺町」と呼ばれる地区です。

円覚寺の山門は街の喧騒から離れ、県道202号線から一本入った小路に静かに佇んでいました。

山門の印象とは違い、細い参道を抜けると、本堂、鐘楼、檀家会館、茶室、墓地などを配した境内がゆったりと広がっていました。

本堂で手を合わせ、ご本尊の阿弥陀如来様を仰いだ後は、回廊を通って美しい中庭を堪能♪
つつじ、紅葉などの植栽が四季折々に色づき、和の風情を醸し出しています。

葉擦れの音、野鳥のさえずり‥博多のど真ん中にあるとは思えない静謐な時間は、まさに禅寺ならではの趣きですね!

回廊の一番奥には茶室が。茶室の前には手入れが行き届いた見事なお庭があり、四季の移ろいを楽しみながらお稽古ができます。

「庭は単に眺めるだけでなく、草抜きから掃除まで茶道教室のお弟子さんが行います。
面倒な仕事も皆さん率先してやられていますよ。
そして、そうした陰徳を積むことが人間的な成長にもつながります。
まさに茶の道は禅の道に通じているわけですね」とご住職。

手水鉢を磨いたり、竹細工の筧などを行っているのも茶道のお弟子さんだそうです。

年に数回、お茶の前に勉強会も開催。千利休が詠んだ和歌を読み取ったり、茶道の歴史を学んだり。また勉強会の前には必ず坐禅にも取り組みます。

そんなご住職に日々の生活の中で大切なことは何か訪ねてみました♪

「年齢や立場を超え、人を敬って尊敬の念をもって接し、つねに相手の気持ちに立って行動することですね。
人は自分だけでは何もできない。
ですから、周囲の人に感謝の気持ちを持ち、その恩に報いようとする姿勢で生活することが大切ではないでしょうか」とにっこり。

その笑顔と優しい言葉が心に沁みとおっていきます。

都心のまんなかにありながら、豊かな自然、禅茶の心、そしてご住職の微笑みに出会うことが出来る。
円覚寺はそんなお寺でした。

四季を愛でながら茶をたしなむ、古式ゆかしい茶室。

円覚寺の茶室には、客人が入る間口の狭い“躙口(にじりぐち)”と、古来より高貴な方々のみが出入りした“貴人口”を併設。茶室には敷石と飛び石、そして貴人口の前には路地の木の葉などを拾う「塵箸」、縄を十文字かけた「止め石(関守石)」などが置かれており、昔ながらの茶室の風景がそのまま息づいています。
見学は無料ですが、希望者多数のため入門する意思のある方のみに限られています。見学する際も茶道初心者として礼儀よくご見学くださいね!

■稽古日
毎週火曜・木曜・土曜日ですが、お寺の都合により稽古日が異なる場合があります。
一ヶ月に2、3回、都合の良い時間に参加してください。

■稽古料
・入門料(次年度より年会費)5,000円
・稽古料 1回1,000円(茶菓代、水屋代込み、消費税なし)
・駐車場無料

お問い合わせは円覚寺まで。

お墓参りにも便利!ご本尊・阿弥陀如来様が見守り続ける墓地。

本堂に向かって右手側には広々とした寺院墓地が広がっています。
博多駅、地下鉄祇園駅にもほど近く、とても便利な立地にありながら、静けさに包まれ、ゆったりとお参りができる理想的な終の棲家です。

※納骨堂の購入、お墓の建立には入檀が必要です。
※墓地・納骨堂ともに数に限りがあり、残りわずかになっています。

詳しくは円覚寺までお問合せください。

アクセス

交通アクセス :・福岡市営地下鉄空港線 祇園駅 徒歩約3分
西鉄バス 祇園町バス停 徒歩4分