一行寺

浄土宗

一行寺 いちぎょうじ

三笑山 一行寺は文安元年(1444年)に照阿上人が開山した、500年以上もの歴史あるお寺です。
境内墓地にある立派なしだれ銀杏が大変希少なもので、見ごたえがあります。

寺院紹介

文安元年(1444年)に照阿上人の開山で、500年以上もの歴史あるお寺です。
境内墓地にある立派なしだれ銀杏が大変希少なもので、見ごたえがあります。

普段は墓所に立ち入るのをはばかられてしまいますが、川側や橋から見事な姿を拝むことができます。

さて、このお寺の開山である照阿上人は足利義嗣と側室の朝日の局の子であるということです。
また、黒田長政公、忠之公の時代に、徳誉上人が住職に就任し、一行寺は現在の場所に移設されたのですが、その徳誉上人が足利義嗣の嫡流であったということです。

ちなみに、徳誉上人の従弟である扁誉上人が勧進したのが辻の堂若八幡で、厄除けで有名な現在若八幡宮だということです。

博多の町の歴史に深くかかわりのある寺院なんだなと思うと感慨深いですよね。

決して派手なつくりではありませんし、観光名所ではないかもしれません。
しかし、現存するご本堂は宝暦年間(1751~1756)の火災によって焼失した際に再利用できる部材を利用して再建されたものだそうです。

博多の町の荒廃や復興に深くかかわりながら、静かに佇むこのお寺にぜひ一度足を運んでみませんか?

見学レポート

福岡市の文化財に指定されている喚鐘があります。
本堂内にありますので、見学の際にはお寺にお問い合わせください。

博多の鋳物師によるもので、延宝2年(1674年)鋳造されたということです。
戦時下の金属供出を免れた数少ない現存する喚鐘です。

境内は広くありませんが、山門を一歩入ると落ち着いた雰囲気を感じられます。
川沿いにあり、街中にもかかわらず喧騒とはかけ離れた空気を感じられるお寺です。
木々が茂り、晴れた日には優しい木漏れ日が心を穏やかにしてくれるような気がしました。

福岡市指定有形文化財 喚鐘

金屋町(現博多区下呉服町・中呉服町)の博多鋳物師大田兼次氏の作。

兼次作には寛文8年(1668年)崇福寺梵鐘(現在太宰府崇福寺別院に所在)があるが、本喚鐘は市内で現在確認できる唯一の兼次作であり、博多鋳物師製作の銅鐘としては最も古い時期に属するものである。

しだれ銀杏

本堂裏手の墓地にそびえる大銀杏です!

銀杏の真下へ行ってみましたが、見上げると視界に入りきれないほどの大きさでした。
写真にも上手くおさまりません…

銀杏をごらんになる際にはぜひ橋の上にまわってみて下さい。
裏手を流れる川と、見事な銀杏をご覧いただけますよ。

アクセス

交通アクセス:[西鉄バス]詫田バス停より徒歩15分