浄土宗
- 納骨堂
- 永代供養
海元寺 かいげんじ
潮音山 海元寺は寺町の風情を残す博多区中呉服町にある浄土宗のお寺。
「閻魔様」と三途の川で着物を剥ぎ取る「奪衣婆」が恐ろしい形相で鎮座する「閻魔堂」が有名で、毎年8月16日に行われる閻魔大祭はたくさんの参拝客で賑わいます。
寺院紹介
海元寺は、寺町の風情を残す博多区中呉服町に境内を構える浄土宗のお寺です。
その起源は今から600年以上前、室町時代に遡り、応永3(1396)年に大蓮社岌山上人徳公によって開山されたと言われています。
海元寺といえば「閻魔堂」が有名ですが、これは黒田長政公の宰臣である鎌田九郎兵衛のご家来が閻魔様の首部分を持ち帰り、これを安置するために建立した閻魔堂を、後年海元寺に移転したものだそう。
さらに平成28年には新しい閻魔堂を観音堂とともに新設。
地獄の裁判風景さながらの恐ろしい形相の閻魔大王と、三途の川で着物を剥ぎ取る「奪衣婆」の像が安置され、その迫力たっぷりのお顔を拝みにたくさんの人が参拝に訪れています。
その隣には閻魔堂と対照的な極楽浄土を思わせる「観音堂」が――。
観音堂には日本で最初に成立した巡礼である、西国三十三所観世音菩薩を安置。
四国三十三所巡礼とは四国八十八ヶ所と同じように近畿一円に分布する三十三の観音霊場寺院を巡るものですが、福岡の地にいながら一度にお参りできるように、三十三所すべての観世音を模写して作られたのが海元寺の「三十三観音菩薩」です。
閻魔様と観音様というと一見対極の存在に感じますが、実は日本仏教では閻魔様は地蔵菩薩の化身と言われているそう。
「優しい顔ばかりしていると人は甘えてしまいますからね。
人が見ていなくてもいいことや悪いことをしたら、閻魔様が見ているし仏様が見守っているということを、お寺参りを通して伝えていければと思っています。」
と海元寺・櫻木知彦住職は仰います。
そんな櫻木住職は、まさに地蔵菩薩のような優しい笑顔が印象的な方。
ご住職が人生の中で大切にしていることを尋ねると――
「謙虚に生きたいと思っています。
意地を張ったり、自分を飾ることなく、つねに自分が生かされていることに感謝する。
法要の時も檀家の皆さんと一緒に考えながら、ともに歩んでいく姿勢を大切にしていますね」
とやわらかな微笑みを浮かべられます。
「当寺は交通面もとても便利な場所にあります。ぜひ気軽に足を運んでもらいたいですね」とご住職。
閻魔様と観音様の両方にお会いできる海元寺へ、皆さまもぜひ行ってみてくださいね!
見学レポート
「閻魔様にお会いできるお寺がある!」と聞き、福岡市博多区中呉服町の「海元寺」に行ってみました。
閻魔様はどんなお姿をされているのだろう…とドキドキしながら、旧唐津街道を進み石堂橋をわたると――。
なんと早くも「閻魔様」のお姿を発見!
石堂橋の銘板部分に博多の童画家として有名な西島伊三雄氏が描いた閻魔様が彫刻されているではありませんか!
「この実物が海元寺で見れるなんて!」
期待をさらに高めて、いざ、海元寺の山門をくぐります。
境内に入るとすぐ右側にまだ真新しい建物の閻魔堂と観音堂が建っていました。
建物は平成28年に新築されたばかりですが、中の閻魔像や観音像は古来より伝わる仏像がそのまま安置されています。
閻魔堂と観音堂の両方を行き来すると、地獄と極楽の両方に足を踏み入れた気分になりますよ。
中庭は四季折々の木々や花々が彩り、随所に優しいお姿のお地蔵様や石碑が配されていました。
海元寺に古くから伝わる子育てのお地蔵様「山田地蔵尊」、そしてあじさいの横には かわいらしい帽子をかぶってちょこんと佇むお地蔵様も――。
庭の一番奥には三界萬霊塔があり、上部に安置された仏像が訪れる人を見守っています。
ほっこりと心癒されつつ本堂へ――
2Fの本堂でご本尊様にお手を合わせて3階の納骨堂も見学させてもらいました。
本堂、納骨堂はエレベーターで行くことができます。
バリアフリーのトイレも完備。
ご高齢の方も安心です。
交通の利便性が高く、落ち着いた雰囲気の納骨堂は檀家の皆さんにも好評で、荘厳で風格のある新納骨壇も増設したそうです。
令和6年には宗派不問で加入できる二人用の永代供養の納骨壇も設置。
供養に対するさまざまなニーズに応えています。
本堂のお隣には図書コーナーも完備。
ご住職はお子さんがまだ小さいこともあり、供養のことはもちろん、子どもたちが楽しく過ごすことができるお寺づくりにも心を配られています。
「子どもたちにもお寺に親しんでほしいですね。
閻魔祭も近年ではヨーヨー釣りや射的などの夏祭りの要素を組み込み、閻魔みくじをガシャポン風にするなど、子どもたちも楽しめるよう工夫しています。
場所柄、ビジネスマンの方が立ち寄られることも多いですよ。
お寺に敷居の高さを感じる人もいますが、多くの方に親しんでいただけたら嬉しいですね」(櫻木住職)。
子どもからご年配の方まで、閻魔様や観音様に思い思い語り掛け、喝と元気がいただける――海元寺はそんなお寺でした。
一人25万円の永代供養堂も完備。交通アクセスも抜群の海元寺の納骨堂。
「納骨堂の後継者がいない」「子どもはいるけれども負担をかけたくない」という方のために、
令和6年にはお二人用の永代供養納骨壇も誕生しました。
また、令和6年には閻魔堂・観音堂内に永代供養堂も完成。
1仏様25万円で、その後の費用は一切なし。宗旨宗派を問わずご利用いただけます。
詳しくはお気軽にお問合せください。
〈納骨堂〉※ご利用には入壇が必要です
■納骨壇/40万円~
■永代供養納骨壇/60万円(2仏様用)
〈永代供養堂〉
■1仏様/25万円~
※17年間個別安置 ※毎月命日にお経を詠みあげます。
〈永代供養料込み/管理費不要/生前契約可能/宗旨宗派不問〉
海元寺では8月16日には閻魔大祭、1月16日には「初閻魔」のお祭りを開催しています。
奪衣婆は三途の川を渡る人の衣服を剥ぎ取るお婆さんですが、その説話にあやかり、お祭では自分の病気の悪を取るという意味で“灰汁(あく)を固めて作る「こんにゃく」”を奪衣婆にお供えします。
奪衣婆は博多では「こんにゃく婆さん」と呼ばれて親しまれ、お供えの功徳によって子どもの病気を治したり、母乳の出を良くしてくれるとも言われているんですよ。
また、大祭では地獄の裁判の様子を描いた「十王図」も公開。夜は今では希少となった博多提灯も飾られます。
ヨーヨー釣り、射的なども用意されていますので、ぜひご家族連れでお出かけください!
アクセス
交通アクセス: 福岡市営地下鉄 呉服町下車徒歩6分
西鉄バス 蓮池バス停下車徒歩3分
西鉄バス 呉服町バス停下車徒歩5分