光圓寺

浄土真宗

  • 納骨堂

光圓寺 こうえんじ

放光山 光圓寺は糸島の田園地帯に伽藍を構えるとても見所の多いお寺。
本堂には子象の原寸大ほどの大きさの白い象のオブジェ、華やかで芸術的なふすま絵、そして天井一面には先代住職が3年の歳月を費やして描いた天井画が配され、楽しみながらゆったりとお参りすることが出来ます。

寺院紹介

光圓寺は1600年頃天台宗から浄土真宗に改宗し、その後約400年の歴史を持つ、地域に根づいた由緒あるお寺です。

昭和3年に現在地に移転。
昭和6年には旧本堂・旧庫裏が完成し、80余年の時を重ねてきましたが、老朽化のため平成11年に現在の本堂・門信徒会館・庫裏・客僧殿が新しく建てられました。

どっしりとした入母屋屋根が印象的な本堂に入ると、立体感あふれる美しい彫刻が施された欄間や天女様や鳳凰などが描かれた金色(こんじき)の襖など、極楽浄土を思わせる壮麗な空間が広がっています。

そしてもう一つ、目に飛び込んでくるのが“白い象”のオブジェ!
お釈迦様のご生母マーヤ夫人が「白いゾウが天から降ってきて胎内に入り込む夢を見、お釈迦様を受胎された」という説話に由来したもので、原寸の子象ほどの巨大なオブジェです。

毎年近隣の3寺院と合同で行っている「合同花祭パレード」では、檀家さんを中心に200名ほどが集まり、子ども達がこの象を引きながら地域を練り歩くそう。

「お寺=亡くなった方のため、というイメージを持つ方も多いのですが、実はお寺は生きている人こそが、より良く生きるための場所。
花祭りのほか、赤ちゃんが生まれて初めてお寺にお参りする「初参式」など慶びの法要もたくさんあります。
これからは仏前結婚式なども積極的に行っていきたいですね!」と中村住職は仰います。

その他にも光圓寺では、元旦法要、彼岸法要などのほか、仏壮の結成、門信徒の皆さんとの旅行などの行事も積極的に実施。
平成27年に継職されたばかりの若いパワーで、様々な角度からより良いお寺づくりのために尽力されています!

見学レポート

福岡の中でも人気のスポット・糸島。光圓寺はその糸島市の井原地区、長寿の藤で知られる住吉神社の目の前に伽藍を構えられています。

閑静な田園地帯に溶け込んだ落ち着いた雰囲気の境内ですが、取材して分かったのは「とても見所の多いお寺」ということ!!

まずはお庭から。ゆったりとした敷地に青々としたケヤキの木、そしてその横に親鸞聖人像が佇んでいらっしゃいます。

静かにお手を合わせて、次は本堂へ。
前述した通り、白い象も襖も欄間もとても美しく見ごたえ満点ですが、ぜひぜひ見ていただきたいのが実は「天井」!
美しく組み込まれた格天井の一つ一つに、浄土真宗の宗紋である下がり藤や花、天女などの絵が描かれているんです。

しかも驚くのが―――この絵はすべて先代住職が自ら描かれたものだということ!

「お参りをされる外陣はもちろん、仏様をお祀りする内陣(ないじん)にも天井絵を施しているんですよ。
ご門徒さんでも気づかれていない方も多くて、教えるとびっくりされますね。」(中村住職)。

天井画の天女は住職の妹さんが描かれたもので、ご家族で力を合わせ約3年を費やして作り上げた実に見事な天井画です。

平成27年に第16世の住職を継職したの中村憲悟住職は、そんな先代住職の志を引き継いだ、優しいまなざしが印象的な方。
今回の取材ではそんなご住職に“暮らしの中で大切にしてほしい教え”について聞いてみると… 。

「当たり前と思っていることに感謝できることが大切だと思います。
目には見えないものであっても、本当は見えるものより大切なことが多いものです。
子どもの頃からそんな“当たり前の大切さ”に気づいて、感謝できる人になってほしいですね」
と穏やかな笑顔とともに語ってくださいました。

子ども達にもぜひ伝えたい言葉ですね 。ありがとうございます!

親鸞聖人の生涯が天井に描き出された、明るく美しい納骨堂。

白い壁に美しい納骨壇が配された明るい雰囲気の納骨堂。新しく増築された納骨室には本堂と同じく先代ご住職の天井画も配され、お参りしながら美しい絵を堪能することができます。

しかもこちらは花などの他に浄土真宗の宗祖である親鸞聖人の生涯も描かれており、絵を見ているだけで、親鸞聖人の人生の物語をたどることが出来るんですよ!
納骨堂は現在加入者募集中。詳しくは光圓寺にお尋ねくださいね♪

水彩画に版画に炭アート!境内のいたるところに先代ご住職のアートが♪

天井画だけではありません!実は光圓寺の随所に、先代ご住職のアートが点在しています♪

例えば門徒会館の玄関には極楽浄土を描いた水彩画、そしてその前には炭で作ったオブジェが飾られています。
水彩のやわらかいタッチとシックな炭アートのコントラストがなんとも絶妙なんですよ!

右側の奥には五重塔、町の風景などを描いた版画が!これは先代ご住職が全国の西本願寺の別院を訪ねて旅をされたときの風景を版画にされたものだそうです。

他にも白い象の上に飾られた天女像、本堂前の靴箱なども全て手作りとのことで、その多才さには驚かされるばかり!!

光圓寺にお参りの際はそんな手作りアートの数々もぜひ堪能してみてくださいね♪

アクセス

交通アクセス:井原山線(糸島コミュニティバス)井原バス停下車 徒歩1分