明王院 

真言宗

明王院  みょうおういん

かつてインドの高僧「善無畏(ぜんむい)三蔵」が開き、さらに唐から戻った弘法大師(空海)も訪れて修行をしたと言われる篠栗・若杉山の「養老の滝」。
この名瀑を境内に擁する若杉山 明王院は、本堂に五大明王を安置し、毎年多くの方が参拝に訪れています。

寺院紹介

激しくも心洗われる瀑音をとどろかせる篠栗・若杉山の「養老の滝」。

インドの高僧「善無畏(ぜんむい)三蔵」が若杉山に登った際に開き、さらに大同元年には唐より戻った弘法大師(空海)も訪れて滝修行をしたと言われる由緒ある名瀑であり、現在も全国の僧侶が滝修行に訪れています。

この養老の滝は若杉山の修験道の根本道場として全国から名僧が訪れていましたが、中世では荒廃していた時期がありました。

その状況を嘆き、明治38(1905)年に盲目の僧・高瀬無染師が「養老寺」を開寺。その後寺院名を改め、昭和26年に覚明和尚によって「明王院」となりました。

その後、昭和41年には山門、供養塔を建立。
昭和55年には2階建ての護摩堂通夜所が建てられました。

明王院の本堂には不動明王、降三世明王、軍茶梨明王、大威徳明王、金剛夜叉明王の五大明王を、護摩堂には愛染明王、毘沙門天、弘法大師、千手観世音像などが安置されています。

境内の中には十三仏をはじめ苔むした五重の塔など様々な仏像・石像が配され、多くの仏様に見守られながら参拝することができます。

明王院のご住職はやわらかな笑顔が印象的な方。
お寺の行事も積極的に行なわれ、毎月27日には御施餓鬼法要のほか、百萬返数珠繰り、大護摩祈祷、大般若経六百巻転読大護摩祈祷会などを開催されています。

また毎月一日には萬躰不動尊建立者、灯籠奉納者の心願成就や息災を願う護摩供養も実施。多くの人々の信仰を集めるお寺です。

見学レポート

かつて唐より戻られた弘法大師の様々な足跡を残す霊峰・若杉山。その若杉山の中腹、深い林に包まれるように佇むお寺が明王院です。

艶やかな朱色の山門をくぐり、なだらかな坂道を少し歩くと、次第に視界が開け、凛とした空気に包まれていきます。

堂々とした風格の二階建ての護摩堂が見えてくると同時に、耳をかすめる涼しげな水音が――。
護摩堂の脇を通り過ぎると‥ありました!岩々を打ち砕くかのような迫力で、水しぶきを上げる「養老の滝」!
その周りには無数の石仏――森と石と滝が織りなす神秘的な光景が目に飛び込んできます。

明王院の本堂はその滝の右横に、境内を見守るように佇んでいました。
本堂の中には不動明王様、そして五大力像が安置されています。

清涼感あふれる水音に包まれながら、手を合わせて「南無大師遍照金剛‥」。
さらに本堂の右奥には不動明王のほか、弘法大師、淡島大明神、毘沙門天、大日如来など十三仏がずらりと鎮座されています。

本堂から見渡す光景もまた絶景!横には養老の滝、目の前には壮麗な護摩堂、護摩堂前には馬頭観音像と、360度の絶景が楽しめるんですよ♪

護摩堂では定期的に護摩祈祷会、念珠繰りなどの行事が行われています。

また一階にはご参拝の方が自由にくつろげる休憩室も。
滝の水音を聴きながら、ちょっとひと休み♪

そのあと、明王院から隣の文殊院へ向かう道中でも、たくさんのお地蔵様や石仏に出会うことが出来ました。

ぜひご参拝の際は両方の寺院に足を運んでみてくださいね。

養老2(718)年にインドの高僧、善無畏三蔵が開いたとされる養老の滝。

轟々と水しぶきを噴き上げる白瀑の周囲では、迫力たっぷりの不動明王像や孔雀明王像、一尺間大権現様のほか、無数の石仏が見守っています。

また滝のすぐ横には朱色の鳥居が印象的な高倉稲荷大神も――。
弘法大師が滝行を行われた由緒ある場所ということもあり、現代においてもここで滝行を行う行者も少なくないそうです。

不動明王様に水をかけて心願成就祈願♪「一願水掛不動明王」

木々に包まれた参道に静かに佇む「一願水掛不動明王」。
その名の通り、お参りの際は不動明王像に水を掛けてご祈願の成就を願います。

雄々しい不動明王様の両脇には穏やかな表情の地蔵菩薩像も鎮座され、参拝者の願いを優しく見守られているかのようです。

アクセス

交通アクセス: JR福北ゆたか線(篠栗線)篠栗駅下車 車で15分