真言宗
山王寺~篠栗四国八十八ヶ所霊場 第61番札所~ さんのうじ~ささぐりしこくはちじゅうはちかしょれいじょう だい61ばんふだしょ~
篠栗の緑に包まれた山王寺の境内では、初夏~夏季には風鈴祭りも開催。
また巨大な五円玉のオブジェや、お抱きして心を癒すことができる「抱きつき観音」、しゃぼん玉マシン、運気上昇たぬきくぐりなど見どころ満載です。
たぬき寺の愛称でも知られ、境内には約200体のたぬきの置物が!。
子どもからお年寄りまで思わず笑顔になれるお寺です♪
寺院紹介
篠栗町の山王寺は篠栗四国八十八ヶ所霊場の第61番札所であり、山肌に添うような風格漂う伽藍が印象的です。
昭和57(1982)年落慶の大師堂には大正13(1924)年奉納された木造ではささぐり霊場最大級である約3mの弘法大師像が祀られています。
深い自然に抱かれた厳かな雰囲気の山寺でありながらも、訪れると不思議と元気になる笑顔になる――そんな魅力を持ったお寺が「山王寺」。
その象徴とも言えるのが「たぬき」です。
山王寺は「たぬきでら」とも呼ばれ、境内を歩いていると様々な表情のたぬきに出会うことができます。
たぬきには商売繁盛、開運招福などのご利益があると言われており、お寺にたぬきの置物を持ち込んでくる方も多いとか。
他にも見て楽しい、触って楽しい、様々なオブジェが点在。
例えば本堂の手前右側には約2mほどの大きな五円玉が…。
五円玉の形の絵馬も用意され、“五円=ご縁を結ぶ”絵馬掛所には五円玉がズラリと並んでいて壮観なんです!
絵馬掛所の隣には赤い前掛けをした優しい表情の石仏が鎮座されています。
これは「抱きつき観音」・通称「抱きつきさん」と呼ばれる観音様で、優しくお抱きすることで心が癒され、悩みを解消すると言われています。
この抱きつきさんはお抱きするとちょうど耳元に口が来るくらいの大きさで、語り掛けたり悩みを相談する方も多いそうですよ♪
毎月第2日曜日と28日は月例護摩祈願が催されており、福岡市内はもちろん、佐賀や山口から来られる信者さんもいらっしゃるとか。
また11月の火渡り・柴燈護摩では「人形供養」「財布供養」も行われ、たくさんの方が参拝客で賑わうそうです。
「うちの寺に来た方に笑顔になってもらいたいですね。
「笑うこと」は人にとってとても大切なことです。
笑顔でいれば周囲も明るくなるし、夫婦や家族の関係も良くなる。仏教の教えの中に【無財の七施】というものがあり、その中に和顔悦色施(わげんえっしょくせ=優しい笑顔で人に接すること)がありますが、忙しい日々の中でも、笑顔を大切にしてほしいですね」
と松下真明住職。
お参りはもちろん様々な魅力を持った山王寺に、“笑顔になりに”出かけてみませんか?
見学レポート
山王寺に着くとそれぞれ表情豊かな6匹のたぬきがお出迎えしてくれます。
ほっこりと心癒されて境内に入ると、ん…?
あちらにもこちらにも個性豊かなたぬきたちが…!
「さすがたぬきでら!」
たぬきたちに元気をもらって、まずは大師堂へ。
大師堂でぜひチェックしてほしいのが左奥に置かれた「人力車」。
これは「映画・無法松の一生」で実際に使用されたもので、当時の写真なども飾られています。
お地蔵さまやたぬきたちに見守られながら境内の奥に足を進めていくと、ちりんちりんと爽やかな音色が…。
その音色に誘われて歩くと、本堂の前に色とりどりの風鈴がずらり!
山王寺では初夏~夏季に風鈴祭りが開催されているそうです。
取材当日も、様々な願いを綴った色とりどりの風鈴が風にたなびいていました。
その美しい光景に見とれていると…えっ?
横からたくさんのしゃぼん玉が飛んできます!
周りには誰もいないのに?
実は山王寺を含む8つのお寺で「しゃぼん玉お寺めぐり」が開催されており、横を通ると自動でしゃぼん玉が出てくる仕掛けとなっているのです。
本堂の左前には巨大な五円玉も…。
絵馬掛所にも五円玉の形の絵馬がずらりと並んでいます。
その光景を見守るように優しく佇んでいらっしゃるのが「抱きつき観音様」。
そっとお抱きしたのですが、心なしか少しだけあたたかい感じがします。
他にも「運気上昇たぬきくぐり」や「開運割玉」などお参りが楽しくなる仕掛けがいっぱい!
山王寺はご家族連れの信者さんも多いそうで、子ども達はしゃぼん玉や風鈴を楽しんだり、割り玉をしたり、たぬきのおなかをくぐったり。
境内には笑顔があふれ「またこのお寺に来たい」という子どもたちも多いそう。
今回の取材では副住職様が対応してくださいましたが、この副住職、お地蔵様のような優しいお顔なのに、実はとてもおもしろい方なんですよ♪
お寺というと厳格なイメージを持つ方もいますが、山王寺は子供からお年寄りまで誰でも「笑顔」になれるお寺でした。
約200匹のたぬきに出会える“たぬきでら”
山王寺にはその昔よくたぬきが出没していたことがその由来で、平成10年に「初代たぬき」を迎えて以来年々増え、現在その数は約200匹にのぼるそう。
大師堂の前、階段の隅、仁王様の足元、庫裏の入口などなど、境内の様々な場所でユニークなたぬきたちに出会うことができます。
さて、皆さんは何匹のたぬきに出会えるでしょうか?
お参りの際にはぜひ「たぬきさがし」も楽しんでみてくださいね。
夏は境内で風鈴祭を開催♪
参拝の方が風鈴に願いを書いて奉納をすることもできますよ。
山風に揺られ、一斉に涼しげな音色を奏でる様は壮観かつ幻想的です!
夏は山王寺の風鈴に癒されに来ませんか?
アクセス
交通アクセス:JR筑前山手駅 徒歩14分