真正寺は現代を生きる人々に仏様の教えに気軽に触れてもらうため、「地域に開かれたお寺」を目指すお寺です。
本堂も納骨堂もアートな感性が光るモダンなしつらえのお寺ですが、実はその歴史は古く、開基は文安3(1446)年にさかのぼります。

現在地には昭和55年の大雨による土砂災害を機に移転し、昭和57年に本堂・庫裡が再建されました。

そして令和3年には新納骨堂、門徒会館も完成。
法要はもちろん、葬儀、コンサート、稽古事などもできる、まさに「地域に開かれた空間」として広く活用されています。

「門徒会館は地域の皆様にもお貸ししていて、着付け教室や野草セミナーなども開催されました。
また、私はもともとギターをやっていて、門徒会館でウクレレ教室を開催しています。
今は新規の募集はしていませんが、フラダンスをしている生徒さんと一緒にウクレレの発表会をしたり、ハワイの別院で演奏会をしたりと皆様楽しみながら活動されていますよ。」と宗住職。
門徒さん以外の参加も多く、こうした様々な取り組みが、足を運びやすいアットホームなお寺にするための第一歩となっています。

宗秀融住職は真正寺の第19世。
浄土真宗の布教使の資格を持つ方で、真正寺だけでなく様々なお寺でお説教を行っています。

「お説教というとお小言を言われると勘違いする方もいるかもしれませんね(笑)。
お寺では仏法について分かりやすく優しく説くことをお説教と呼びます。
仏法というと固く難しい内容じゃないのか…と思う方もいますが、実は笑いあり涙ありの人間ドラマでものすごく面白いんですよ。
ぜひ落語を聞くような気持ちで、まずはお説教を聞きにきてほしいですね。」
と宗住職は微笑まれます。

そんな住職の趣味は「自家焙煎」。
豆にも焙煎にも徹底的にこだわり、淹れたコーヒーは門徒さんにもふるまっていらっしゃるそうです。

「お寺は亡くなった人の供養の場所と思われがちですが、人々が幸せに生きるための場所でもあるんです。
門徒さんじゃない方もぜひ気軽に話を聞きに来てくださいね」(宗住職)。

西鉄早良営業所から263号線を進み、車で4分。桜の名所「重留中央公園」のすぐ手前に真正寺は佇んでいます。
土砂災害により昭和57年に移転・再建された本堂は、災害に強いコンクリート造りで、優美な中にも堂々とした風格があります。

「モダンな本堂だなあ」と感心していると、その隣、重留中央公園の真向かいにはさらに美術館のようなアーティスティックな建物が…。
なんとここは真正寺の納骨堂「指月堂」。
建築好きの住職の「こだわり」を建築家が表現した指月堂は、コンクリートの壁面と木造を組み合わせた、まさに「現代納骨堂」。
2階に設置された納骨室からは福岡市街地の絶景と、春は満開の桜が楽しめる“お参りが楽しみになる納骨堂”です。

1階の会館ではご門徒様の様々な活動が行われ、葬儀や会食なども可能です。
枯山水の風情を表現した内庭を配した和モダンの空間は、コンサートやセミナーなど様々な用途で活用されています。

「近代的なデザインですが、2階の納骨堂は木造で、木のやさしさに包まれた設計になっています。
足を踏み入れるだけで凛とした静謐さと温かみの両方が感じられるところです。
ぜひ見学に来ていただきたいですね」と宗住職。

納骨堂もご葬儀も、ご門徒以外でもご利用いただけます。
ぜひお寺までお問合せください。